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社内にWeb担当者がいない会社の進め方

2026.07.01

ホームページはある。けれど、社内にWeb担当者がいないため、誰が何を見て、何を直し、どこまで判断するのかが曖昧なままになっている。中小企業では、この状態は珍しくありません。むしろ、営業や総務、経営者自身が兼任しながら、気づいた時だけ更新している会社のほうが多いくらいです。

問題は、担当者がいないことそのものではありません。担当者がいない前提で、守る、整う、育つの順番が設計されていないことです。ここが曖昧だと、ホームページは公開後に止まりやすく、会社の信用を育てるWeb資産になりにくくなります。

社内にWeb担当者がいないと、何が止まりやすいのか

最初に起きやすいのは、更新の停滞です。お知らせが数年前で止まっていたり、採用情報が古いままだったり、担当者名やサービス内容が現状と合わなくなったりします。見た目は小さなことでも、見る側には「この会社は今も動いているか」が伝わります。

次に起きやすいのは、保守の抜け漏れです。WordPress本体やプラグインの更新、バックアップ、フォーム動作の確認、スパム対策、表示崩れのチェックは、誰かが定期的に見ていないと後回しになります。トラブルは毎月起きるわけではありませんが、何も起きていない時ほど放置されやすい領域です。

もうひとつ見落とされやすいのが、分析と改善の不在です。アクセス解析を入れていても、数字を見る人がいなければ、見込み客がどのページで離脱しているか、検索から何が読まれているか、問い合わせ導線が機能しているかは分かりません。レポートが届いても、次に何をすべきかが決まらないまま終わるケースも多いです。

担当者不在の問題は、人手不足だけではない

社内にWeb担当者がいない会社でよくあるのは、「詳しい人がいないから動けない」という理解です。もちろんそれも一因ですが、実務ではもう少し構造的です。

まず、ホームページの役割が社内で共有されていないことがあります。採用のためのサイトなのか、営業支援なのか、既存顧客の安心材料なのか、サービス説明の土台なのか。この位置づけが曖昧だと、何を優先して更新するべきか決まりません。

次に、判断基準がないことです。どの数字を見ればよいのか、どの不具合は急ぎなのか、どの改修は売上や信用に関係するのか。ここが整理されていないと、毎回その場の感覚で対応することになります。結果として、手間はかかるのに積み上がりません。

さらに、制作と運用が分断されているケースもあります。サイトを作った会社はいるけれど、公開後の保守や改善までは見てもらえない。あるいは、保守はしているが分析や導線設計までは対象外。この分断があると、会社の中にWeb担当者がいないほど、空白が生まれやすくなります。

よくある誤解 – 更新できれば十分ではない

社内にWeb担当者がいない場合、「とりあえず自分たちで更新できるようにしておけば大丈夫」と考えられがちです。これは半分正しく、半分足りません。

確かに、自社で文章や写真を差し替えられることは大切です。ただ、それだけでホームページ運用が回るわけではありません。更新できることと、何を更新すべきか判断できることは別だからです。

また、「アクセスが少ないから今は手をかけなくていい」と考える会社もあります。しかし、アクセスが少ない時ほど、会社案内、サービス説明、問い合わせ導線、フォームの安心感など、基本部分の整備が重要です。広告や営業活動で人を呼び込んでも、受け皿が整っていなければ成果は安定しません。

逆に、「まずSEOを強化すればよい」という考え方も、状況によっては遠回りです。検索流入を増やす前に、サイトの土台、導線、保守、計測環境が整っていないと、増えた訪問が蓄積につながりにくいからです。見込み客の入口だけ増やしても、出口が弱ければもったいない状態が続きます。

社内にWeb担当者がいない会社が先に確認すべきこと

最初に確認したいのは、管理権限と契約の所在です。ドメイン、サーバー、WordPressのログイン、フォーム、アクセス解析、Search Consoleの権限が、誰の名義でどこにあるかを整理してください。ここが不明だと、改善以前に何も動けません。担当者退職後の引き継ぎで最も困るのも、この部分です。

次に、現在のホームページが何の役割を担っているかを整理します。新規の見込み客向けなのか、既存顧客の確認用なのか、採用の母集団形成なのか。目的が一つとは限りませんが、優先順位は必要です。役割が決まると、直すべきページも見えやすくなります。

その上で、最低限の運用項目を分けて考えると判断しやすくなります。保守、更新、分析、改善の4つです。保守は止めないための仕事、更新は現状を伝えるための仕事、分析は状況を知るための仕事、改善は成果につなげるための仕事です。これらを全部、社内の兼任者だけで無理なく回せる会社は多くありません。

自社で持つべきことと、外部に任せたほうがよいこと

社内に担当者がいなくても、自社で持ったほうがよいものはあります。たとえば、事業の優先順位、サービス内容の整理、事例や写真の提供、営業現場でよく聞かれる質問の共有です。これは外部パートナーが代わりに決めるものではなく、会社の中にある情報です。

一方で、定期保守、バックアップ確認、セキュリティ対応、計測設定、月次レポート、改善提案、導線の見直しは、外部に任せたほうが安定することが多いです。理由は単純で、頻度と専門性が必要だからです。毎日専任で触らない会社ほど、仕組みとして外に置いたほうが続きます。

ここで大切なのは、丸投げと伴走を分けて考えることです。全部お任せにすると、自社に判断材料が残らず、また依存が深くなります。逆に、細かい指示を毎回自社で出そうとすると、担当者不在の問題は解消されません。必要なのは、会社の意図をくみ取りつつ、実務を前に進められる外部のWeb・販促パートナーです。

外部支援を選ぶ時の見方

料金だけで比較すると、選定は難しくなります。見るべきは、何を守ってくれるのか、何を整えてくれるのか、その先の改善まで見ているかです。

たとえば、保守だけの会社は障害対応には強くても、Web分析レポートや導線改善までは対象外かもしれません。制作会社はデザインや新規構築に強くても、公開後の月次運用が細い場合があります。SEO会社は集客提案に強くても、WordPress保守やフォーム改善は範囲外のことがあります。どれが良い悪いではなく、自社の空白に合っているかが大切です。

社内にWeb担当者がいない会社ほど、窓口が分かれすぎると管理負荷が上がります。保守、分析、改善、制作が完全に分断されていると、相談のたびに前提説明が必要になり、判断も遅れがちです。だからこそ、ホームページを作って終わりではなく、長期目線でWeb資産として育てる考え方が合う会社があります。

+STOCKでも、まずは守ることから始め、次に状況を整え、そこから小さな改善を積み重ねる考え方を大切にしています。派手な施策より、会社の信用を落とさないこと、相談導線を整えること、見込み客と既存顧客の両方にとって分かりやすい状態を保つことのほうが、長く効いてきます。

すぐに大きく変えなくてもよい

担当者がいない状態でホームページを立て直す時、最初から全面リニューアルが必要とは限りません。むしろ、よくあるのは、権限整理、保守体制の確認、フォーム見直し、主要ページの情報更新、計測環境の整備といった小さな改善から始めたほうが進みやすいケースです。

大きく作り直す判断が必要なのは、事業内容が大きく変わっている、更新しづらい構造になっている、古い仕組みで保守リスクが高い、といった場合です。逆に、土台がまだ使えるなら、少しずつ整えたほうが費用対効果が合うこともあります。ここは会社ごとに違います。

社内に専任がいないことは、弱みと決めつけなくて大丈夫です。大切なのは、無理に内製化することではなく、誰が見ても回る形にすることです。ホームページは、詳しい一人に依存するより、会社の信用を支える仕組みとして持っているほうが長続きします。

もし今、何から手を付けるべきか迷っているなら、まずは「誰が管理権限を持っているか」と「このサイトは誰のためのものか」だけを整理してみてください。その二つが見えるだけでも、次の一歩はかなり選びやすくなります。

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E DESIGN SHOP(有限会社イーデザインショップ)の代表です。4児の父と並行して、30年以上が経ちました。ピクミンブルームと一緒に会社まで往復9Kmのウォーキングが日課です。

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