今すぐ見直すべきホームページマーケティング5つの誤解

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たとえホームページマーケティングが、小規模ビジネスや中小企業にとって最も効果的な営業ツールだとしても、まだまだ多くの誤解があります。今や中学生でも文章を渡せば更新できるほど、簡単に使えるツールであるにもかかわらずです。

それでは、よくあるホームページマーケティングの誤解をどんどん見直していきましょう。これで、あなたも自信を持ってホームページマーケティングに取り組むことができるでしょう。だって、ホームページはしっかり稼ぐためのビジネスプラットフォームとして多くの企業に今も活用され続けているのですから!

1. ホームページはもう時代遅れ?

「今どき、SNSが主流だからホームページなんて必要ない」と考えていませんか?それは大きな誤解です。実際、ホームページは今でも最も安定したビジネスのプラットフォームです。なぜなら、SNSや他のプラットフォームとは異なり、ホームページはあなた自身が完全にコントロールできる場所だからです。

SNSや他のプラットフォームは、アルゴリズムの変更や運営方針に左右されるリスクがあります。突然、アカウントが停止されたり、フォロワーに届かなくなったりすることも珍しくありません。しかし、ホームページはあなたのビジネスの「本拠地」として、長期的に信頼できる場所です。しかも、ホームページは簡単に更新可能で、あなたのビジネスの変化に合わせて柔軟に対応できます。

さらに、ホームページはSNSやEメールマーケティングと連動させることで、より強力な集客・売上の武器になります。例えば、SNSで興味を持ったユーザーがホームページで詳細な情報を確認し、Eメールに登録してあなたの最新情報を受け取る流れを作り出すことができます。このように、ホームページはSNSやEメールと一緒に使うことで、その真価を発揮するのです。

ここでいくつかの事実について紹介します。

  • Hubspotの調査によると、企業の88%が、ウェブサイトが新規顧客獲得の主要チャネルだと報告しています。
  • GlobalWebIndexの調査では、世界平均で、ユーザーは1日約147分(2時間27分)をソーシャルメディアで過ごしています。
  • Content Marketing Instituteの調査によると、B2B企業の72%がコンテンツマーケティングを通じて見込客リストの質と量が向上したと報告しています。
  • Direct Marketing Associationによると、Eメールマーケティングに1ドル費やすごとに42ドルの利益が期待できると調査結果を公表しています。
  • MITとDeloitteの共同調査によると、デジタル戦略が成熟している企業は、そうでない企業と比較して26%高い収益性を示しています。

ホームページは決して時代遅れではありません。むしろ、無いとヤバい。ビジネスにおける重要な基盤であり、SNSやEメールでのマーケティング活動を支える土台として、なくてはならないビジネスプラットフォームです。

2. ホームページマーケティングは大企業向けの手法?

私のように一人会社のオーナーや小規模なビジネスの経営者のみなさんに、とくに聞いて欲しいことがあります。「ホームページマーケティングなんて、大企業が巨大な予算で行うものだ」と思っていませんか?じつは、ホームページマーケティングは小規模でも十分に利益を生み出すことができます。

重要なのは、長期的に継続できるかどうかです。たとえば、ホームページで人々(とくにあなたのターゲット)に役立つ情報を提供し、SNSでシェアすることで関心を引きつけ、Eメールニュースレターに登録してもらったより関心の高い購読者と直接コミュニケーションをとり続けることは、どんなに小規模でもできることです。

私自身、30年近く小さな会社を運営してきましたが、ホームページマーケティングが売上を増やす力を持っていることは保証できます。オンラインだけで100万円以上の商品を販売した経験も1度や2度ではありません。もし、ホームページがなかったら、このような経験はできなかったでしょう。

だからと言って、魔法の杖のようなものだとはまったく思いませんが、ホームページは、あなたにとって最も大切な利益の源をつくるためのビジネスプラットフォームになる可能性があります。だから、ビジネスを起業したばかりでも、ホームページマーケティングをはじめることをためらわないでください。

3. 大量のアクセスがなければ成功しない?

もしかすると、大量のアクセスがなければ成功しない、アクセス数が多ければ多いほどそれだけ良い結果が出る、と思っているかもしれません。じつは、ホームページの価値はアクセス数だけで測れるものではないのです。重要なのは、どれだけ効果的にそのアクセスを顧客に転換できるかです。私たちはこの流れを「カスタマーステップ」と呼んでいますが、ホームページにこのカスタマーステップの仕組みを準備しておくことが成功のカギです。

そして、このカスタマーステップとリスト構築に欠かせないのが次の3種の神器です。

  1. ホームページ
  2. SNS
  3. Eメール

ホームページアクセスを顧客に転換するカスタマーステップの流れに沿って、これら3つのツールを組み合わせることでリストを構築し、効果的なコミュニケーションを設計することができます。

私の場合、かつて1,000人のリストで年間200万円にも満たない売上のときもあれば、ある年にはわずか35人のリストで400万円以上を稼ぎました。そしてそのお客さまは今でも継続してくださっているクライアントです。重要なのは、リストのサイズではなく、購読者との関わり方です。

  1. フォロワー
    まず最初に、あなたのSNSやホームページを見てくれる人、つまり「フォロワー」が必要です。彼らはまだあなたのことをよく知らないかもしれませんが、興味を持ってフォローしてくれた人たちです。フォロワーはじっとしていても増えないので、1週間に1回のペースでホームページの新着情報(お決まりの事務的なものでなくもっとあなたらしさがあるもの)を更新し、あなたのSNSでもシェアして価値提供を始めましょう。
  2. 購読者
    次に、フォロワーがもう一歩進んで、あなたのEメールニュースレターに登録してくれると「購読者」になります。ここで新しい人たちがあなたの世界に入ってきます。そして、直接連絡が取れるようになり、定期的にあなたの情報を届けられるようになります。ワクワク楽しみながらリスト構築をがんばって、フォロワーのメールアドレスを入手しましょう。
  3. 友人
    メールアドレスを入手したら、歓迎の気持ちを込めたウェルカムメールの設定をしましょう。あなたがどんな人か、何を期待できるか、そして有料商品もあることを知らせてあげます。その後、忘れられないように、週に1回はEメールニュースレターを送りましょう。定期的なホームページ新着情報やEメールニュースレター、SNSタイムライン投稿を通じて、購読者との信頼関係が深まり、彼らはあなたのことを「友人」のように感じ始めます。あなたのメッセージや価値観に共感し、応援してくれるようになるステップです。
  4. お客さま
    Eメールニュースレターのメーリングリストに登録してくれた人たちは、もう友人みたいなもの。だから、彼らの悩みをインタビューしたり、あなたの商品アイデアに興味があるかどうか、気軽に聞いてみましょう。その関係構築の結果、友人のように感じてくれた人が、ついにあなたの商品やサービスを購入し、「お客さま」になります。ここではじめて、あなたと取引を始めることになります。
  5. クライアント
    最後は、一度だけの購入ではなく、定期的にあなたのサービスや商品を利用する「クライアント」になってくれるステップです。初めての取引では、しっかりと約束を守り、価格以上の価値を提供しましょう。そうすれば彼らにとって、あなたのサービスや商品はもはやなくてはならない存在です。あなたのファンとなり、長期的に互いのビジネスをサポートし合う仲間となります。

上記はカスタマーステップの例ですが、最初にしっかりとペルソナを設定しておくことがポイントです。

間違ったペルソナ(仮説)は間違ったフォロワーを集め、間違った友人となり、間違ったお客さまを歓迎することになります。間違ったお客さまは決して長くお付き合いできるクライアントにはなりません。そして、新規のお客さまの受注コストはクライアント(既存のお客さま)の受注コストの5倍以上かかることを覚えておいてください。つまり、あなたの会社の収益はクライアントからもたらされるものです。

4. Eメールのリスト構築はスパムっぽい?

そんなことはありません、ここはホームページマーケティングの最大の誤解です!ホームページマーケティングのリスト構築とEメールニュースレターが非常に効果が高い理由は、「同意に基づいている」からです。そして、すべての配信メールには「購読解除リンク」が配置されます。

つまり、人々は特定のトピックや関心についてもっと知りたいと思って、あなたのEメールニュースレターに自ら登録してくれます。そして購読者は不要と思えばいつでも自由に自ら購読解除ができます。このように法律に基づく適切な運用によって、ホームページマーケティングとEメールニュースレターは非常に強力なツールとなります。

このため、Eメールマーケティングに1ドル費やすごとに42ドルの利益が期待できるのです(Email marketing: ROI, benchmarks, and statistics for 2019 / Direct Marketing Associationより)。リスト構築が大切な理由です。

そして、次の5つがリストの規模を決定するカギとなります。

  1. ペルソナの精度
  2. ウェルカムメールの設定
  3. コミュニケーションの頻度
  4. コンテンツの魅力
  5. 提供オファーのタイミング

5. SNSが主流で、ホームページやEメールはもう使われていない?

ちょっと待ってください、ホームページやEメールがソーシャルメディアよりも効果が低いというのは、これもまた大きな誤解です。例えば、InstagramやFacebook、LINE、TikTok、その他すべてのソーシャルメディアのアカウント作成に必要なのは、Eメールアドレスです。SNSの大手もEメールアドレスを核としたビジネスモデルを基本としているんですね。そして、ビジネスにおいてこの大切なEメールアドレスを効果的に収集するために欠かせないのがホームページです。

前述の通り、EメールマーケティングのROI(投資収益率)は非常に高く、1ドル費やすごとに42ドルの利益が期待できる事実を思い出してください。そして、消費者にとってもEメールは依然として主要なコミュニケーションと商取引の手段で、SNSアカウントよりもプライベートな位置付けになっています。だからこそ、Eメールアドレスを登録してもらうことは簡単なことではなく、価値があることなのです。だからこそ、ビジネスにおいてリスト構築はとても重要な活動で、Eメールニュースレターはあなたが直接、SNSよりも身近にアプローチできる最強のメディアになります。

このように、ホームページマーケティングはホームページだけで完結するのではなく、ホームページ+SNS+Eメールと連動して、アクセス(潜在)をカスタマー(顧客)に育てていくプロセスであることも理解しておきましょう。

まとめ

ホームページマーケティングは、一人企業や小規模ビジネス、中小企業、スタートアップ、ECブランド、コンテンツクリエイターにとって非常に強力な手法です。リストの規模やSNSのフォロワー数に左右されず、またSEOのようにGoogleのアルゴリズムに影響を受けることもありません。他社プラットフォームに依存して突然ペナルティを受けたり、サービスが終了してしまうリスクもなく、長期的かつ安心して活用できる自由なマーケティング手段です。

時代がどれだけ変わっても、ホームページというプラットフォームが消えてしまうことは考えられません。それほど重要で、しかも自由度の高いツールであるためです。ホームページマーケティングにためらう必要はありません。今日からでもぜひ取り組んでみてください。あなたのビジネスにとって将来、大きな成果をもたらすでしょう。

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